レストランで希望に沿った席を予約するたった一つの方法

レストランで希望に沿った席を予約するたった一つの方法2017.04.19 UPDATE

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前回は、入店の際に気をつけると良い点について書きましたが、「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の第4回となる今回は、席の配置について書いてみたいと思います。

前々回に、予約の際には出来るだけ詳しく情報提供をして頂いた方がお店にとってありがたく、結果的によりよいサービスにつながると書きましたが、これは結果的に良い席のご用意につながることも多々ある良い方法だと思います。一方で単なる席のリクエストにはあまり意味がありません。常連様の場合はほとんどないのですが、初めてご来店されるお客様からのご予約の電話の際に時々頂くリクエストに

① できるだけ奥の席で
② ベンチシートで
③ 端の壁際の席で
④ 個室で
⑤ 出来るだけ静かな席を

と言ったものがあります。しかしこれは余り効果のあるリクエストにはなりません。なぜなら、お店として考えることは、出来るだけ多くのお客様にご満足いただけるように席を配置し、結果的にトータルなお客様満足度を極大化することですから。ですから、一個人のリクエストはあくまで参考情報にすぎず、他のお客様との兼ね合いで席を決めます。当日でも、極端な話、営業開始後でも、その時点でのお客様のご予約状況に応じて、随時、想定する席の配置は変えます。具体的には、

① 隣との距離を離す
② 座り心地の良い席(ベンチシート)を優先的に配置する
③ 部屋のコーナーの落ち着いた席をご用意する
④ 接待の場合には、できるだけプライバシーが保てる席にする
⑤ ワイン好きはセラー前の席にする
⑥ お気に入りの席があるお客様にはその席をご用意する

そのうえで

① 早めのご予約の方を優先する
② 記念日等のご来店の方を優先する
③ 常連様を優先する

ビストロアンバロンの場合ですと7名様以上の団体は必然的に奥のベンチシートしかご用意できないので、それを制約条件として他のお客様の満足度を極大化するように考えます。ですから、個室の無いビストロアンバロンを予約して、「個室はありませんか?」とリクエストするお客様に対しては、逆に「色々と面倒なリクエストが多そうだな」と用心してしまいます。同様に、「できるだけ静かな席を」というお客様には、「ビストロですから基本的に騒々しいお店です」とお断りした上で、ホールとは離れた入り口脇のお席をご用意することもあります。実は、この席はプライバシーが保て、かつ比較的静かなので、常連様には人気の席でありますが、一方で、初めてご来店頂いたお客様のなかには、「入り口近くだから人の出入りが多く、外気が入ってくるので悪い席」と思われる方もいらっしゃります。

ご参考までに、ビストロアンバロンにおいて人気の席は

① ベンチシートの一番奥の本箱の前(ホール全体が見渡せる。ただし、トイレ前、かつセラーの入り口なので、実は人の出入りが多い)
② 入り口脇のテラス前(明るい時間帯は開放感があるのと、ディナーでもホールの喧騒をBGMにしつつ静かに話せる。入り口の開け閉めを嫌がる方もいらっしゃいますが、ドアの開け閉めの頻度は限定的で影響は軽微です)
③ ベンチシートの反対側(ベンチシートのゆったり感と穴倉的な落ち着き)
④ 壁際の山本容子さんのボジョレーヌーボーの絵の前(ホール中央ながら壁に接していて落ち着きがある)
⑤ ワインセラー前(ワインボトルを見ながらワイン談義が楽しめる)
⑥ カウンター(おひとり様にとっては、ホールスタッフと談笑しつつ、厨房の様子も見られるシェフズテーブル的な使い方が出来る)

と言った感じでそれぞれに魅力はあるようです。

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一方で、私自身がお店の予約をするときは、どうするか?と言いますと、席の指定をしたことはありません。ただ、ここぞ!というときは、その日の同行者の属性、食事の目的等を詳細に伝え、出来るだけ早いタイミングで予約をするようにしています。その結果は、必ずしもその店のベストな席ではなくても、明らかにそれなりに配慮された席が用意されていたように思います。

海外のレストランの場合、日本人は悪い席に案内されがち、という説を聞いたことがありますが、これはコミュニケーションの巧拙が影響しているように思います。ファックス、あるいは、E-メールでしっかりと主旨を説明する、あるいは語学力のある方にお願いして、電話で予約を取ればよいと思います。ちょっとした努力、プラスアルファの気遣いで、快適な時間を過ごせるのであれば、時間を費やす価値があると思いませんか?

記念日のお食事、ここ一発勝負の接待、そういう場合には当然ご予約も余裕をもってのものとなりますし、お食事・ワイン等についてもしっかり打ち合わせをすれば、お店も気合を入れたものを用意してくれるものです。その時の用意されている席は、当然、可能な限り良い席となります。

我々サービス業という職業についている者の特質として、お客様に喜んで頂きたい、奉仕したい、という思いがあります。ビストロアンバロンでも、お客様同士の会話の中で、お誕生日等の記念日であることがわかった場合には、ご要望がなくても、デザートにメッセージプレートをご用意したりしております。

どうか、良い席を用意してほしい時は、なぜそのような席が必要となるのか、その背景をお店に伝えてみてください。お店は可能な限り、皆様のお気持ちに応えてくれると思います。

「脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術」の過去記事はこちら
第3回 レストラン利用術「スマートなレストランの入り方」
第2回 レストランで快適な席を用意してもらうための電話予約4つのポイント
第1回 【新連載】脱サラソムリエが本音で語るレストラン利用術

ビストロ アンバロン(BISTRO EN BALLON)

〒106-0031
東京都港区西麻布1-9-7

TEL:03-6438-9699
http://bistroenballon.com/

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ビストロアンバロン オーナー


金融業界21年間のサラリーマン時代の食べ手としての経験を生かし、「自分が最も通いたい店」として2009年12月にビストロアンバロンを開店。ミシュランガイド「ボンヌ・プティット・ターブル」にて赤フォークとビブマークの両方の評価を得ている西麻布のフレンチビストロ。

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