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2015/12/04

Column

世界中のオーガニックワインファンが、“オーストリアワイン”に注目する2つの理由

(c) AWMB / Komitee Kamptal

着実にファンが増えているオーガニックワイン。そのなかでも、世界中で注目を浴び初めているオーガニックワインは、“オーストリアワイン”です。なぜ今、オーガニックワインといえば、オーストリアのワインなのでしょうか?

1)ヨーロッパでNo.1のオーガニック国

(c) AWMB / Egon Mark

意外と知られていない事実ですが、オーストリアはヨーロッパで1番のオーガニック国です。オーガニック農業地のシェアは20%でヨーロッパ一、2万以上の農業者が取り組んでいます。

オーガニックとは、日本語でいうと「有機」。有機とは「生命力を有する」という意味になります。1970年代に国民投票で原子力発電の非稼働を決定し、国家の70%が山地である自然豊かな国だからこそ、エコ意識も強いと聞きます。

食についても、遺伝子組み換えが全面的に禁止。安全でヘルシーなものへの強いこだわりが国全体から感じられます。

2)世界で最も厳しいワインの法律

オーストリアのワイン法は世界で最も厳しいものと言われています。

なぜか?1985年、オーストリアからドイツに輸入した白ワインにジエチレングリコール(不凍液などに使われ、ワイン等に添加すると甘みやまろやかさを増す液体)が混入されているとして問題になり、オーストリアワインは最大の輸出国であったドイツをはじめ、輸入販売が禁止される国もあり、大きなダメージを背負いました。

しかし、この失敗によって、厳しいワイン法が制定され、信頼を取り戻すべく、新生オーストリアワインが誕生したのです。

現在オーストリアの全ワイン用ブドウ農地の83%は有機農法か、統合農法で耕作されています。統合農法の特徴は、「統合」と冠するように、経済的、生態的、毒物学的に持続可能なすべての手法が適用され、有機農法が統合農法と異なる点は、土壌の手入れに、化学肥料を使用することが禁じられているところです。

そして有機農法がさらに進んだものがビオディナミ農法で、天体の動きなど宇宙との関係に基づいた「農業暦」にしたがって種まきや収穫などを行い、特別な働きをするプレパラート(調剤)や、自然由来の植物抽出物といった補助手段が使われます。

一押しのオーストリアのオーガニックワイン

数あるオーストリアワインの中から、ぜひ一度は飲んでもらいたいワイン、それは『ニコライホーフ』のワインです。世界遺産のヴァッハウ渓谷にあるワイナリーで、1971年からビオディナミ農法を始め、1980年代に最初のデメター認証(ビオダイナミック農法作物・製品の証明)を受けました。

1987年や1997年のワインでさえも、若くクリーンで、フレッシュな味わいに驚きます。何杯飲んでも酔いがまわることなく、バッチリと目がさえていくような珍しい感覚を味わえます。

ニコライホーフの「1995年ニコライホーフヴィノテーク リースリング」は、17年の大樽熟成の後ボトリングされ、オーストリアワインで初めてパーカーポイント100点満点が与えられました。

「飲んだ後に頭痛がするからワインが苦手」という声をききますが、そういう方たちにこそ、ぜひニコライホーフのワインを飲んでいただきたい!もちろん個人の体質にもよりますが、ワインに対する見方が変わると思いますよ。

【オーストリアワインの試飲会情報】

毎年、各地でオーストリアワインの試飲会も開催されています。
その中でも11月4日(水)にコンラッド東京で行われた「オーストリアを味わう試食・試飲会」と「オーストリアワイン大試飲会」では、多くのオーガニック食品とワインが出展されました。
オーストリアワインにご興味のある方はぜひ、オーストリアワイン大使有志によるFacebookページ「あれこれオーストリアワイン」からイベント情報等をご覧ください。

https://www.facebook.com/AdWeinAustria

  • 藤山 恵水fujiyama
  • オーストリアワイン大使 シルバー、JSA認定 ワインアドバイザー、C.P.A. 認定 チーズプロフェッショナル

ニュージーランドに旅行で訪れた際にワインのおいしさに目覚め、ニュージーランドワインのファンとなる。 2008年にワーキングホリデービザを取得してニュージーランドに渡航。憧れだったワイヘキ島のワイナリーで収穫作業を経験し、その後ニュージーランドの学校でワインマーケティングについて学ぶ。イタリアワインやノンアルコールワインのインポーターを経て、現在リーデルでワインとグラスの普及に携わっている。
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