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2018/07/10

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純米グラスのワークショップ秘話【1】

純米グラスの開発が始まった場所

赤坂、日本料理花楽にて大七酒造の純米生酛を頂きました。全てはこの場所から始まりました。

1998年に福光松太郎氏、ジョン・ゴントナー氏、そしてゲオルグ・リーデルの3名によって大吟醸用の日本酒グラスの開発が始まりました。

(左)大吟醸グラス/(右)純米グラス

それから20年が経ち、約8年以上をかけて170人の蔵元や専門家による42回ものワークショップを行い、ついにリーデル『純米』グラスが完成したのです。

 

純米グラスの開発再開にあたり最初に訪れた蔵元

2016年、私たちが『純米』グラスの開発を再開させてから最初に訪れた蔵元は純米生酛で有名な大七酒造でした。

10代目当主、太田英晴さんは『大吟醸』グラスの開発をしていた1998年すでに『純米』グラスのビジョンを持っていました。

『大吟醸』グラスは卵形の形状が最適という結論になりましたが、太田さんは純米生酛はもっと大振りで飲み口が大きい形状が好ましいとおっしゃっていました。太田さんの素晴らしい先見の明が発揮されるのに20年以上もかかりました。

 

純米酒グラスワークショップで発見された事実

冨田酒造の若き当主である冨田泰伸氏は『純米』グラスのワークショップに参加した一人でした。冨田酒造は1533年に創業し、銘柄「七本槍」の由来は賤ヶ岳の戦いで七人の若武者の総称「賤ヶ岳の七本槍」にちなんでいるそうです。

『純米』グラスを開発する過程で25種類ものタンブラーのサンプルを作成し、冨田酒造の純米酒「七本槍」、山廃純米「琥刻 2014」を使用してテイスティングを行いました。

他のワークショップ参加者同様、冨田氏は小さいサイズや形のグラスを排除し彼の純米酒には飲み口がより広がった形で旨味が最大限に引き出されることを発見しました。

(つづく)

  • Wolfgang AngyalWolfgang Angyal
  • リーデル・ジャパン代表取締役社長/リーデル社認定シニア・ワイングラス・エデュケイター

1965年オーストリアのチロル地方、クフシュタイン生まれ。 ホテルのサービスマンをしていた1985年、大阪で開催された第28回「技能五輪国際大会(World Skills Competition)」のレストランサービス部門に、オーストリア代表として参加。金メダルを受賞する。その後1年間、「辻学園 日本調理師専門学校」等で教授を務めるうち、日本の風土に惚れ込み移住を決意。オーストリアと日本をつなぐアイテムとしてリーデルグラスを選び、1989年よりその有用性を広める活動に専念する。2000年「リーデル・ジャパン」(現RSN Japan株式会社)代表取締役社長に就任。グラスとワインの密接なる関係を、最初に日本人に認識させた人物として知られている。
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