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2013/02/20

Column

【第1回】ワインの楽しみ方をひも解く新連載。ゲストはネッドさん。

初回のゲストは日本在住唯一のマスター・オブ・ワイン

グラスとワインの密なる関係を、日本で広める事に尽力した人物として知られているウォルフガング・アンギャルが、毎回ゲストを迎え、Wine Enjoymentの世界をひも解く新連載を、雑誌「ワイン王国」紙面とリーデル・ブログを連動して展開していきます。

第1回目のゲストは、日本に住む唯一のMW(マスター・オブ・ワイン)* である、ネッド・グッドウィン氏です!
*1995年にイギリスで発足した、ワイン業界で最も権威ある称号。マスター・オブ・ワイン(略してMW)協会が行う資格呼称試験に合格した人に与えられる

1985年に初来日したお二人
日本のワイン文化は当時と変わった?

アンギャル:ネッドさんも私も1985年が初来日。その時と比べて、日本でのワインの飲まれ方はずいぶん変わりましたよね?
ネッド:当時、まだ15歳だったんですよ。(笑)
アンギャル:ははは。そうでしたね。私は当時20歳だったのですが、日本ではワインはまだ日常的ではなかったですね。その後、ボージョレー・ヌーヴォーのブームが来て……
ネッド:95年に田崎真也氏が「世界最優秀ソムリエコンクール」で優勝して……
アンギャル:赤ワインは健康にいいという「フレンチ・パラドックス」が話題になって……
ネッド:そして、今やどこでもワインが買える時代になった。世界の大都市の中でも、東京や大阪のワインの充実ぶりはすごい!消費者もすごく元気で、好奇心旺盛です。でも、サービスする側が「おたく」過ぎると思う時もあります。例えば、「区画はどこか?」よりも「肉じゃがに合うか?」を知りたい人もいる。今のトレンドは“家飲み”ですから、「どう楽しむか?」を私も含めサービスする側がをもっと語っていかないといけない。

ブドウ品種とグラスの重要性
実際の現場では浸透している?

アンギャル:まさに今「リーデル」では、「いかにワインを楽しむか」という情報発信に力を入れているんですよ。
ネッド:素晴らしい!リーデルのグラスはワインをより明確に、美味しく味わう手助けをしてくれる、言うなれば「再現性の高いHiFiアンプ」。ニューヨークやシドニーでは、レストランの6割以上がリーデルを使っていると思いますよ。
アンギャル:有り難いですね。でも、最も大切なのは「正しい形状のグラスを選ぶこと」。リーデルのグラスはブドウ品種ごとの個性にフォーカスした形状なので、例えば<ヴィノム・シリーズ>『カベルネ・ソーヴィニヨン』のグラスはボルドー系品種にしか合わない。このグラスにブルゴーニュの特級畑のワインを注いだら……台無しです。だから私はレストランに行くと、どんなグラスがあるのかまずチェックして、それから飲むワインを決めて、最後に料理を決めます。(笑)
ネッド:それは面白い(笑)。アンギャルさんはワインの「ドリンカビリティ」を上げることを熟知していらっしゃる。ドリンカビリティとは、美味しく飲み続けられるかどうか。これは果実味、熟成感、骨格のバランスによるところが大きい。その各要素をまとめ上げるのに、グラスの形状と温度は非常に大切なんです。

ワインをもっと自由に
クリエイエティブに!

アンギャル:ワインを美味しく飲むために、レストランではゲストがもっとグラスに関してワガママを言うべき(笑)。ところでリーデルでは、グラスセミナーにチョコレートを取り入れるなど、フードマッチングについても発信を始めたんですよ。
ネッド:フードマッチングはワインを楽しむ上で本当に重要。でも、先入観はダメですね。「キャビアとシャンパーニュ」なんてナンセンス!
アンギャル肉には赤ワイン、魚には白ワインというような定石にとらわれないことが、ワインの楽しみをもっと広げますよね。
ネッド:リーデルのようなオープンマインドな会社が、そんな偏見をどんどん取り払ってくれるといいですね。偏見がなくなれば、ワインライフはもっと豊かになります。ワインは一期一会。大切なワインとの時間を「忘れられない幸せな経験」にするためにも、リーデルのようなツールは欠かせないパートナーだと思います。

対談を終えて、アンギャルの一言

長年日本の市場を客観的に見つめてきたネッドさんのユニークな発想は、いつも私をインスパイアしてくれます。彼のワインに対する情熱で、これからも日本のワインラバーの皆さんに刺激を与え続けてほしいです。

【コラム】ドリンカビリティって何?
「飲みやすい」という事?

「ドリンカビリティの高いワイン」とは、「もっと飲みたい」と感じられるワインを指し、一般的な「飲みやすい」とは全く異なる概念。日本では耳慣れない言葉だが、海外では注目されている考え方という。
例えば、長期熟成型の偉大なワインを若いうちに飲むと、しっかりとしたタンニンにより、「ドリンカビリティが高くない」状態であると感じることも。
そのような時に、デカンタージュをすることで、ワインに疑似熟成を加えれば、まろやかになり、ドリンカビリティが高まるというわけ。
反対に、ドリンカビリティの高いワインでも、合わないグラスを選んだり、温度などのコンディションが適切でないと、苦味や酸味の印象が浮き上がってしまい、そのワインのドリンカビリティが下がってしまうのだ。

ゲストの選んだ1脚

もしリーデルを試した事の無い人に1脚だけ勧めるとしたら、これ。<ヴィノム シリーズ>の『キャンティ・クラッシコ』
赤・白問わず使う事が出来て、本当に便利!もちろん僕の家にも、このグラスはたくさん常備しているよ。(ネッド・グッドウィン氏)

ネッド・グッドウィン氏プロフィール

ネッド・グッドウィンNed Goodwin

オーストラリアで育ち、高校生の時には交換留学生として一年間日本で過ごす経験を持つ。パリのオーストラリア大使館ではコンサルタントとして、ニューヨークでは多数のレストランで支配人やワインバイヤーとして従事。
また2000-2002年にかけて、世界一優れたワインリストをもつマンハッタンのレストラン、Veritasのソムリエとなる。
2010年「マスター・オブ・ワイン」を取得。The Japan Times 、New York Timesを始め、執筆活動も行っている。

ワイン王国

ワイン王国
この記事は2013年2月5日(火)発売「ワイン王国 No.73」に連載されました。
こちらからPDFファイルをダウンロードしていただけます。
ワイン王国 PDF(733KB)

  • Wolfgang AngyalWolfgang Angyal
  • リーデル・ジャパン代表取締役社長/リーデル社認定シニア・ワイングラス・エデュケイター

1965年オーストリアのチロル地方、クフシュタイン生まれ。 ホテルのサービスマンをしていた1985年、大阪で開催された第28回「技能五輪国際大会(World Skills Competition)」のレストランサービス部門に、オーストリア代表として参加。金メダルを受賞する。その後1年間、「辻学園 日本調理師専門学校」等で教授を務めるうち、日本の風土に惚れ込み移住を決意。オーストリアと日本をつなぐアイテムとしてリーデルグラスを選び、1989年よりその有用性を広める活動に専念する。2000年「リーデル・ジャパン」(現RSN Japan株式会社)代表取締役社長に就任。グラスとワインの密接なる関係を、最初に日本人に認識させた人物として知られている。
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