ワイングラスの名門ブランド - RIEDEL(リーデル)
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2012/08/20

Column

ワイングラスの歴史【1】

▼”ワインを美味しく楽しむ!”ワイングラスの歴史の始まり

現在多くのレストランで使用されている、装飾のない、たまご型のワイングラス。
実はこのワイン・グラスの歴史は浅く、まだ50年ほどしかたっていないのをご存知でしたか?

1950年代後半、ガラス製品の高い製造技術を持っていたリーデルはイタリアのお客さまから、”斬新なデザインで比較的大ぶりなワイングラスが欲しい”という依頼を受けました。

9代目当主クラウス・リーデルは、”大容量ながら口に当てた時に飲みやすいフォルム”を追求し、きわめて薄く『洋なし』や『たまご』を想起するフォルムのワイングラスを開発しました。これが現在のワイン・グラスの原型となります。

▼洋なし型フォルムの前は、伝統的なラッパ型

当時、クラウ・リーデルが開発した、洋なし型のフォルムは誰も目にしたことのないもので、デザインの斬新さは高く評価されました。

第2次大戦以前は、先端が直線的なラッパ状に広がったグラスが主流でした。
現在でも装飾性を重んじる伝統的なデザインとして、このようなラッパ型のワイングラスを百貨店などでみかけることができます。

斬新なデザインが評判を呼んだクラウス・リーデルのワイングラスですが、「不思議なことにこのグラスで飲むと、ワインがおいしくなる。」
という噂が立つようになりました。

気を良くしたクラウス・リーデルは欧州各地のワイナリーにグラスを送って、この新作グラスを試してもらいます。しかし、その反応はまたも想定外でした。
以前のグラスで飲むより美味しいという反応が多いなか、「自分たちのワインには残念ながら合わない。」という反応がボルドーの生産者からあがったのです。

この経験が、“ワインの個性を引き出すためのワイングラス”の開発の始まりとなりました。

▼同じワインも異なるグラスで飲むと味わいが変化することを発見

「同じワインでも異なるグラスで飲むとまったく違った味わいになってしまう。」ことに気づいたクラウス・リーデルは、幾つもの試作グラスによるテイスティングを繰り返し、前回不評だったボルドーワインの個性を引き出すグラス形状を突き止めました。

味わいや香りの印象とグラス形状の関係について研究を続け、1973年にソムリエ・シリーズとしてこのコンセプトは結実し、世界中に普及することとなりました。

このコンセプトは10代目のゲオルグ・リーデルに引き継がれ、ワークショップと呼ばれる世界中のワイン生産者とのテイスティングによるグラス開発へと繋がっていきます。
10代目ゲオルグによるワークショップと、11代目マキシミリアンによるワイングラス革命については続編で!

  • リーデル・ジャパンRiedel Japan

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