ワイングラスの名門ブランド - RIEDEL(リーデル)
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China Blue

世界中のゲストを迎えワイングラスにサービスの粋を集める

東京湾と浜離宮恩賜庭園の美しいパノラマとともに、先進的な味わいのモダンチャイニーズと、世界各国のワインを提供するコンラッド東京「チャイナブルー」。
料理を味わうラグジュアリーな空間を創出するサービスの極意を聞いた。

北原康行

都内フレンチレストランにてソムリエを務めた後、2008年「コンラッド東京」入社。以来、ワイン管理のオペレーションを統括するチームで活躍し、16年8月にヘッドソムリエに就任。ワインはもちろん、日本酒にも明るい。コンラッド東京ワインスクールの講師も務める

汐留の一画にある「コンラッド東京」。ワンランク上のホスピタリティーで、国内外のビジネスマンやトラベラーに親しまれている上質なホテルだ。
訪れるのは、宿泊客ばかりではない。
中国料理「チャイナブルー」の食事を目当てに、遠路足を運ぶグルマンたちも多い。

「当店は中国料理のレストランですが、中国料理と聞いて多くの人がイメージする料理とは少し違うかもしれません。一般的な麻婆豆腐や春巻きなどはなく、中国料理の域を守りつつもモダンで革新的な料理を提供しています」とヘッドソムリエの北原康行氏。
料理長のアルバート・ツェ氏は、香港で数々の有名レストランで経験を積みながら、さまざまなスタイルの料理法や斬新なプレゼンテーションを習得し、シンガポールの高級レストランや、「フォーシーズンズ・シンガポール」の広東料理店「江南春」で料理長を経て来日。“シンガポール最高の中国料理シェフ”と称賛された腕前を披露し、旬の食材を使った創造的な料理で支持を集めている。

「フォワグラにイチゴが添えてあるような、中国料理の概念を超えた料理も考えます。視覚、嗅覚、聴覚、食感など、五感を刺激する新しさがあります。そんな料理をさらに美味しく味わっていただくために、世界の主要産地のワインをはじめ日本酒などのアルコールドリンク類も豊富にご用意しています」
さらにカトラリーからグラス、インテリア、ライティングやオブジェに至るまで隅々にこだわり、リラックスできる空間を作り上げている。

世界各国から集うゲストへのおもてなし

チャイナブルーでは、より上質なサービスを届けるために、お客さまひとりひとりに向き合った、きめ細やかでフレキシブルな応対を実践している。そのサービス哲学の基本は“世界に視点を置くこと”。
「店に入った時に目に飛び込んでくるのが、フロアの奥に設置した高さ8メートルを誇る特設セラーです。世界各国のお客さまにも対応できるよう、ここに15カ国、約420種類のワインを取りそろえています」
グラスワインも多くのものを味わえるよう、約17種類をスタンバイ。
「ワインを提供するグラスは、世界中で信頼の厚いリーデルが中心です。ボルドーやブルゴーニュタイプのほか、モンラッシェ、樽の効いていないシャルドネ、リースリングタイプや大吟醸用などをそろえ、ワインの味わいや料理との相性を考えて使い分けます」
グラスは「最上級のおもてなしを提供するために不可欠だからです」と、世界中のレストランシーンで親しまれるリーデルのグラスやデカンタを採用している。

高い満足度が心地いい空間を作る

季節やその日の天気によってもサービスを考えることが大切という北原氏。
「例えば冬の寒い日にいらっしゃったゲストは、身体が冷えています。そんな時には、よく冷えたシャンパーニュより、やや温度が高めのワイン、時には常温に近いワインを食前酒として提案することもあります」と言う。
「また熱い料理との組み合わせでは、料理とワインの温度差が大きくなり過ぎないように、グラスの大きさや形状で温度調整しています。温度差を小さくすることで料理の味わいをより引き立てることができます」

飲み手の状態を察して最適な温度でワインを提供したり、料理とワインの温度にも注意を配ったりするのは、いかにゲストがくつろげて楽しめるかを考えてのこと。
「当店は28階にあり、眺望も素晴らしく、時間によって光の輝き方が変わります。この変化にワインのサービスも対応させ、ワインの色や輝きの変化も楽しんでいただけるグラスを選びたいとも考えています。例えばロゼワインをサーブする時には、昼間なら光の反射面が広く、きれいなロゼ色が映えるように大きめのグラスを選び、夜なら落ち着いた雰囲気にマッチさせるために、ボウルが深く色が濃く見えるグラスを使います」と北原氏。

マニュアルでは決してできない、こうした繊細な心遣いの積み重ねをすべてのスタッフが実践することでゲストの満足度を高め、くつろげる空間作りを成し遂げている。世界標準を意識しながら、より良いサービスを目指す姿勢が徹底しているからこそ、魅力あるラグジュアリーレストランを実現しているのだ。

北原康行 氏

都内フレンチレストランにてソムリエを務めた後、2008年「コンラッド東京」入社。以来、ワイン管理のオペレーションを統括するチームで活躍し、16年8月にヘッドソムリエに就任。ワインはもちろん、日本酒にも明るい。コンラッド東京ワインスクールの講師も務める

チャイナブルー

東京都港区東新橋1-9-1 28F

03-6388-8745

http://www.conradtokyo.co.jp/