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2018/04/23

Wine

オーストリア伝統の赤ワイン、ブラウフレンキッシュ

少し前まではオーストリアワインといえば白ワイン、グリューナー・フェルトリーナーのイメージが強かったと思います。近年はツヴァイゲルトやブラウフレンキッシュといった赤ワインの生産量も増え、人気も高まってきています。今回は“エレガント”なワインと形容される伝統的なブドウ品種、ブラウフレンキッシュの魅力を、オーストリアワイン大使(シルバー)の藤山がヨーロッパのワイン史も絡めてご紹介いたします。

ブラウフレンキッシュの特徴

©AWMB/Faber

ブラウフレンキッシュの「ブラウ」とはドイツ語で青(藍色)という意味で、ワインの色調も青みを帯びた黒い色調で、高い酸と、ブラックベリーやチェリー、リコリス、ブラックペパー、スミレやカシスなどの複雑な香味が特徴です。長熟タイプのワインで、力強く、しっかりとしたタンニンがあり、熟成するとヴェルヴェットのようなテクスチャーとなります。

晩熟のブドウであるため、十分な日照時間と強風から守られる必要がありますが、酸性からアルカリ性まで幅広い土壌に対応し、それぞれの土壌の個性を見事に反映するワインとなります。

 

ブラウフレンキッシュの生産地

(c)AWMB / Lukan

オーストリア国内では栽培面積3,009ヘクタール、全体のワイン生産量の6.5%を占めています。オーストリア最南東のブルゲンランド州と、隣接する最大の生産地ニーダーエスタライヒ州のカルヌントゥムで主に栽培されています。ブルゲンランド州は、ハンガリーと長い国境線を有しているノイジードラー湖(※1)の西側地域で、ノイジードラーゼー、ライタベルク、ミッテルブルゲンラント、アイゼンベルクの4つの生産地からなります。特に有名なのは暖かい石灰粘土質土壌のニュアンスを反映するミッテルブルゲンラント。“ブラウフレンキッシュ・ラント”と呼ばれています。

ブラウフレンキッシュは隣接しているハンガリーでも主要な赤ワインで、ケークフランコシュという名前で生産されています。ドイツとアメリカ(ワシントン州)ではレンベルガーあるいはリンバーガーという名前で、その他ブルガリアやスロバキア、『イタリア随一の白ワインの産地』と呼ばれるフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州でも作られています。

2016年にウィーンで開催されたワイン展示会Vie Vinumで各国のブラウフレンキッシュを飲み比べたところ、品種の個性が最もあらわれていたのはオーストリアと感じました。

 

ブラウフレンキッシュの起源

文献に登場するのは18世紀半ばですが、8世紀にはすでに存在していたといわれています。当時西ヨーロッパのほぼ全域を支配していたフランク王国の国王で、初代神聖ローマ皇帝とも見なされるシャルルマーニュ大帝(=カール大帝)は質のよいブドウに「フレンキッシュ=フランク王国の」の名前を与えていたそうです。ブラウフレンキッシュは、フランク王国お墨付きの黒ブドウと言ってもよいかもしれません。

ブラウフレンキッシュはオーストリアの新しい交配品種であるツヴァイゲルト、ブラウブウルガー、レースラー、そしてラータイなどの交配のパートナーとしても用いられてきた、まさにオーストリアの赤ワインを代表する伝統品種なのです。

 

4月24日(火)東海オーストリアワイン試飲会

(c) AWMB / Griesch

名古屋にて、ブラウフレンキッシュを試飲できる絶好の機会があります。

今年で6年目となる「東海オーストリアワイン試飲会」が4月24日(火)に名古屋のドイツレストラン ツァ・ディーレ(※2)で開催されます。

業界、一般の部の二部制で、当日は数十種類以上の銘柄が試飲いただけるほか、オーストリア菓子とパンの店「サイラー・ジャパン」が取り扱うオーストリア産ハム・サラミ等もご試食いただけます。今年は初参加のワインインポーターも3社あるほか、新しいオーストリアワインに出会える期待大です。

一般の部ではリーデルのグラスを1客プレゼント。カジュアルにご利用いただけるグラスで、素敵なワインライフをお楽しみください。

業界関係者限定にはなってしまいますが、ブラウフレンキッシュのミニセミナーも開催されます。講師はオーストリアワイン大使のソムリエ 田中徹氏(京都亀岡 湯の花温泉 すみや亀峰菴※3)とリーデル名古屋店グラスアドバイザーの寺西真由美の2名。田中大使がセレクトした3種類の異なるタイプのオーストリアのブラウフレンキッシュをリーデルのグラスやデカンタを使って飲み比べていただく企画です。

<リーデル・ヴェリタス> オールドワールド・シラー

ブラウフレンキッシュをベストなグラスで飲みたいと思った方はぜひ、オールドワールド・シラーグラスをお試しください。品種のもつ特徴が感じられること間違いありません。

東海オーストリアワイン試飲会詳細

日時

2018年4月24日(火)
①業界関係者(酒販店、飲食店)の部 14:00〜17:00
②一般の部 18:00~20:00

場所

ドイツレストラン ツァ・ディーレ

会費

一般の部のみ¥2,500(含リーデル ワイングラス1客+おつまみセット)

詳細

https://www.facebook.com/austrianwinejapan

主催

AdWein Austria West

協賛

オーストリアワインマーケティング協会
RSN Japan株式会社(リーデル・ジャパン)
ドイツレストラン ツァ・ディーレ
有限会社オーストリア菓子サイラー・ジャパン

協力

オーストリア大使館商務部
一般社団法人 日本ソムリエ協会

株式会社イズミック
ワイン&フードショップ ラパン
名古屋三越栄 ラ・カーヴ

株式会社秋田屋
株式会社サカツコーポレーション

お問い合わせ

AdWein Austria West事務局 鬼頭様
TEL:090-7434-7521
E-mail:beach_clean2@hotmail.com

※1 ノイジードラー湖は2001年に世界遺産に「フェルテー湖/ノイジードラー湖 の文化的景観」として登録されましたが、立ち上がる水蒸気による湿気が、偉大な貴腐ワイン“ルスター・アウスブルッフ”を生み出していることでも有名。

※2 京都亀岡 湯の花温泉 すみや亀峰菴のワインは何と全てオーストリアワイン。オーストリアワインにあわせた和食が楽しめます。

※3 ツァ・ディーレは、ドイツ語で「人が集まる場所」という意味。アットホームな雰囲気の中で、ソーセージとジャガイモだけではない、化学調味料を一切使わない、こだわりのドイツ料理が楽しめるお店です。

  • 藤山 恵水fujiyama
  • オーストリアワイン大使 シルバー、JSA認定 ワインアドバイザー、C.P.A. 認定 チーズプロフェッショナル

ニュージーランドに旅行で訪れた際にワインのおいしさに目覚め、ニュージーランドワインのファンとなる。 2008年にワーキングホリデービザを取得してニュージーランドに渡航。憧れだったワイヘキ島のワイナリーで収穫作業を経験し、その後ニュージーランドの学校でワインマーケティングについて学ぶ。イタリアワインやノンアルコールワインのインポーターを経て、現在リーデルでワインとグラスの普及に携わっている。
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