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2018/10/22

How to

知識が増えると、ワインの楽しみは倍増する!ワインの資格|ソムリエ試験とWSET

新方式のテストに変わった日本ソムリエ協会の認定試験と、英国WSETについてご紹介します。奥深いワインの世界、知識が増えるとワインの楽しみが広がります。

日本ソムリエ協会の呼称資格は、ソムリエとワインエキスパートの2つに

以前はアルコール飲料をサービスする人がソムリエ、販売に携わる人がワインアドバイザー、両資格の受験資格を満たしていない従事者および愛好家がワインエキスパート、と3つに分かれていました。
昨今の世界の流れを汲み、ソムリエはアルコール飲料に関わる職務経験を3年以上持ち、現在も従事している人となり、実質的にワインアドバイザーという呼称はなくなりました。ソムリエ、ワインエキスパートの2つに集約された形となります。

2018年度からコンピューター試験を導入

全国一斉同日に行われていた1次のマークシート方式による筆記試験がCBT(Computer Based Testing)というコンピューター試験になりました。47都道府県200以上の試験会場で7月20日から8月末までの間に、都合のつく日程で2回まで受験でき、良い方の成績で合否が判断されます。

新方式の試験概要には、「協会発行のソムリエ教本に記載されている内容から毎回ランダムに異なる問題が出題され、いつどこで試験を受けても難易度は同じ」と記されています。
8月の1次試験に合格したら、10月の2次はブラインドテイスティング試験(ワイン3ー4種類とその他の飲料1ー2種類)です。ソムリエ資格は11月に3次に実技および小論文試験が課せられます。

2017年度の合格率はソムリエ試験23.5%、ワインエキスパート33.1%。数字にするとなかなかの難易度です。

ソムリエ/エキスパート試験は4W

ソムリエ/エキスパートの試験は、毎年発行される日本ソムリエ協会刊行の「ソムリエ教本」から出題されます。この教本、百科事典のような分厚さです。世界中のワイン生産国の原産地呼称や格付け、ワイン法や基本データなど非常に幅広い情報が掲載されており、記憶力の総力戦を要します。

英語の5W1H(What, Who, Where, Which, Why, How)のうち、ソムリエ試験では、What(何)、Who(誰)、Where(どこで)、Which(どちら)この4つについての知識を覚え、世界中のアルコール飲料と食文化について学ぶ必要があります。

2次で問われるテイスティング能力も日々の訓練が必要です。多くの方はワインスクールの対策コースなどで準備をして臨まれます。

日本ソムリエ協会の「ワイン検定」

日本ソムリエ協会では、ソムリエ/ワインエキスパート資格のほかに、ワインを楽しむための基礎知識の普及のため、「ワイン検定」も行なっています。(入門編:ブロンズ、基礎編:シルバー)

事前に送られるテキストに目を通したのち講習を受講し、選択問題の筆記試験を受けます。この2つを修了すると、「プロからアドバイスをもらい、自分好みのワインを選べるレベル」になれると言われています。
日本全国でワインエキスパート有資格者が講師となり講座が開催されます。
ソムリエやエキスパートの試験にハードルの高さを感じる方は、ここから始めるのが良いかもしれません。

受験者数が増えているWSET(Wine and Spirit Education Trust)

近年受験人口が増えつつあり知名度も上昇してきたWSET(Wine and Spirit Education Trust)。
WSETはイギリス・ロンドンに本部を置き、1969年に設立されたアルコール飲料に関する教育機関で、イギリスのワイン・スピリッツ業界の知識向上を目的にスタートしました。
2018年現在、世界70カ国以上にある700以上の提携教育機関(APPと呼ばれています)にて、最大16ヶ国語で講座および試験が行われています。

日本では1997年より試験が実施されており、現在APPは4校、ワイン(レベル2とレベル4はスピリッツも含む)は1ー4、日本酒の1および3が受験可能です。レベル4ディプロマを除いて、各国の法定アルコール摂取可能年齢を超えていれば誰でも受験資格があります。

日本で受けられる資格のうち、日本語で受けられるワインに関するWSET資格についてご紹介します。

WSET Level 1 Award in Wines

Level 1 Award in Winesはワインの入門コースです。主要品種の中でも特に知名度の高いシャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンなど8品種についての基本知識と、ワインの保管や管理の方法、フードペアリングの基本などについて6時間程度の講義を受けます。そして、45分間30問の選択問題による筆記試験に合格すると資格が得られます。
ワインをABCから学びたい、という方には最適のコースです。ソムリエ協会のワイン検定のブロンズと同じような位置付けでしょうか。

WSET Level 2 Award in Wines and Spirits(2019年8月以降は Award in Winesに)

Level 2 Award in Wines and Spiritsは主要品種に加えて、その主要産地、ワインの醸造方法やスティルワイン、スパークリング、甘口、酒精強化ワインやスピリッツ、の基本事項を学びます。
標準学習時間は28時間とされ、そのうち16時間講座を受講し、1時間50問の選択問題による筆記試験に合格すると資格が得られます。
ブドウの品種にはどのようなものがあるのか程度の知識はあり、もっとワインのこと知って楽しみたい、という方にちょうど良いレベルです。

WSET Level 3 Award in Wines

以前はアドバンスドと呼ばれていたレベルです。ここから先はテイスティング能力も試験で試され、難易度もぐっとあがります。
ブドウの栽培・醸造の詳細に加え、ワインの個性・品質・価格に影響を与える要素を多岐に渡り学び、最終的にはワインのスタイルおよびその品質を理解し説明できるようになるのがゴール、とされています。
標準学習時間は84時間とされ、30時間の講座受講が基本です。試験内容は1や2とは変わり、30分間の赤・白ワインのブラインドテイスティング試験と、合計2時間で筆記試験2種(選択問題50問および記述問題)が行われ、この3つのテスト全てにおいて55%以上の正答率を得ることで合格できます。
レベル3からは英語の5W1HのWhy(なぜ?)とHow(どのように)を理解しWhich (どちら)で比較しつつ他者に説明できる知識が求められます。テイスティングでは客観的にワインを分析しコメント出来る試飲力が、記述試験では出題の意図を理解しなぜ?に的確にこたえる力が必要になります。

レベル3を修了すると、グラス形状の理由についても理解しやすく

ソムリエ・エキスパート資格をお持ちであればレベル3から始めてもよいですが、レベル2でおさらいしてから3に進まれるのも良いかもしれません。
私見ですが、WSETのレベル3を修了すると、リーデルのブドウの品種やワインのスタイル毎に形状が違うグラスのなぜ?の理由がはっきり理解できるようになると思います。

知識が増えれば増えるほど、ワインを飲む楽しみは倍増する!

私自身は2006年にソムリエ、2011年にシニアソムリエ、2012年にレベル3(英語)、2015年にレベル4を取得しています。当時と試験方式や状況は変化していますが、シニアソムリエ試験に向けて勉強し知識量を維持したままレベル3を受けたものの目から鱗の新しい知識もありました。ディプロマ受験中にシニア試験の知識が大活躍した部分もあり、両方の資格を取得したからこその今であると思っています。

どこから始めるにしても言えるのは、「知識が増えれば増えるほど、ワインを飲む楽しみは倍増する!」ということです。

学んでいくほどに、疑問も湧いてくるのですが、色々な角度から学ぶことでひとつずつ謎が解け、知識の引き出しがどんどん埋まっていく楽しみもあります。
そして一緒にグラスを酌み交わすことのできる新たな人との出逢い、その人から知らないワインを紹介してもらい、ワインの世界が今なお広がっています。

仕事に生かすと言う意味では、ワインをサービスする際にはソムリエ試験で得た知識(4W)が役に立ちます。未知のワインを試飲するとき、スタイルや品質について言及するとき、通訳やセミナーを開催するときにはWSETで得た知識(WhyとHow)は、なくては困るものです。

今自分がどこにいるのか?何を知りたいのか?知識をどのように活かしたいのか?それを見極め、知識を深めると、一段とワインライフを楽しめるのかもしれません。

  • 猪飼圭子Ikai

2000年よりアジア系・ヨーロッパ系航空会社に在籍。乗務のかたわら2005年よりヨーロッパ各地のワイナリー訪問やセミナー参加、資格試験の勉強を通し、肌でその時々の状況を感じつつ知識と経験を積み重ねる。2011年シニアソムリエ、2015年WSETディプロマおよびワインアカデミー資格取得。 2015年よりワイナリー同行通訳、ワイン資格試験関連の教育に携わる。
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